フランチャイズ事業の中には「ステルスフランチャイズ」と呼ばれる形態があります。この記事ではステルスフランチャイズを導入するメリット・デメリットについて解説します。
ステルスフランチャイズとは、「一見フランチャイズに見えないフランチャイズ店」のことです。一般的なフランチャイズ店は、店名やメニュー、店の内装・外観などが統一されています。
しかしステルスフランチャイズでは店名・外観・内装・メニューなどを個々で自由に決められ、また加盟金がないことも珍しくありません。ただし提供する基本料理の味は統一されていることが多いようです。トッピングやサイドメニュー、盛り付け方などが自由となります。
フランチャイズ本部がステルスフランチャイズを導入すると、各々の店舗にてそれぞれのオリジナリティを出せるようになり、ブランディングがはかれる可能性が出てきます。
一般的なフランチャイズ店舗は、「どの店を利用しても同じ」との状況になりやすいものですが、ステルスフランチャイズ導入によって「それぞれの店舗のファン」を獲得できるかもしれません。
オリジナリティを打ち出せるステルスフランチャイズでは、チェーン店同士の競争力を高められることもメリットのひとつです。
それぞれの店舗が個性を出せるということは、個性により売上に差が生じてくることを意味します。そのためチェーン店同士で競争が行われることにより、それぞれの店舗が成長を遂げ、一般的なフランチャイズよりも効率的に集客できることがあります。
法定開示書面を提示しなくて良いメリットもあります。一般的なフランチャイズ店では、経営方法や指導、援助などが統一されるものです。そのため公正取引委員会では、フランチャイズ契約の際に法定開示書面を提示し、内容の説明を行うことを求めています。
しかしステルスフランチャイズでは統一性が低いため提示の必要性がなく、契約書の作成や弁護士による確認、内容説明など、さまざまな労力を削減できます。
ステルスフランチャイズのデメリットとして、本部のブランディングができないことがあげられます。たとえば店舗の名前や外観が同じであれば、「フランチャイズの1店舗」としてわかりやすく、本部の知名度や信頼度の向上が期待できます。
しかし加盟店の名前や外観が異なっていると、フランチャイズの1店舗であるにも関わらず、一般的には「フランチャイズ加盟店である」と認識されないことが多くなります。すると本部の知名度や信頼度は上がらず、フランチャイズとしてのブランディングに支障をきたすこともあるかもしれません。
ステルスフランチャイズでは本部のブランドを利用するわけではありません。そのためブランドがなくても各店舗で再現できるビジネスモデルを構築しなければ、収益が十分でなくなることがあります。
必要となることは、各店舗の店名や外観、メニューが異なっても、収益を得られるビジネスモデルを構築することです。
法定開示書面を提示しなくて良いことから、ライバル店が増える可能性があることもデメリットのひとつです。法定開示書面には「加盟店の義務」や「契約違反のペナルティ」の項目が記載されており、加盟店が契約終了後、同種・類似の営業を行えないとの内容となっています。
ステルスフランチャイズでは法定開示書面を提示しなくても良いため、契約終了後、過去の加盟店がライバル店になる可能性があることも知っておいてください。
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